1. はじめに 〜親として感じたリアルな悩み〜
私の日常の買い物は、ほぼキャッシュレスです。スーパーでもコンビニでも、スマホやカードをサッとかざすだけ。AmazonやY楽天などのネット通販も当たり前のように使っています。
でも、ふと気づくんです。そのやり取りを、知的障がい・発達障がいのある我が子はどんな目で見ているんだろう、と。
「お母さんはいつもカードで払ってる。じゃあ自分もそうすればいい」と思っているかもしれない。でも現実は、そう簡単ではありません。
キャッシュレス社会はとても便利です。でも障がいのある子にとって、本当に便利なのでしょうか? この記事では、そんな疑問と向き合いながら、我が家で取り組んでいるお金の練習について書いていきます。
2. 障がいのある子とお金 現状と課題
現金のやり取りの難しさ
お金の支払いには、実はたくさんのステップが隠れています。
- 金額を読み取る
- 出すべきお金を選ぶ
- お釣りが正しいか確認する
これが、数の概念の理解が難しかったり、瞬時に判断することが苦手な子にとっては、大きな壁になります。
キャッシュレスはもっとハードルが高い
では「現金が難しいならキャッシュレスの方が楽では?」と思うかもしれません。でも、キャッシュレスには別のハードルがあります。
- 暗証番号を覚えて入力する
- スマホの操作が必要
- 「目に見えないお金」を使っている感覚が薄く、使いすぎるリスクがある
特に「見えないお金」の感覚は、金銭管理の理解がまだ途中にある子にとって非常に危険です。使った実感がないまま残高がなくなってしまう、ということが起きやすくなります。
親である私も、請求額にびっくりすることがあります(涙)
今は現金払いの練習が現実的
そう考えると、今の段階では現金でのやり取りをしっかり身につけることが、将来の金銭管理の土台になると私は感じています。手で触れて、目で見て、「これだけ払った」という実感を積み重ねることが大切だと思うからです。
3. 放課後デイサービスでの買い物ミッション
我が子が通っている放課後デイサービスでは、ごくたまにですが「買い物ミッション」という活動があります。職員さんが付き添ってくれて、実際のお店でお金を払う練習をする機会です。
- ディのみんなで食べるお菓子の仕入れ
- 外食レクリエーション
- お出かけ先でのおやつ等の購入
本物のお金を使って、本物のお店で、本物の支払いをする。この体験は、どんなドリルや練習よりもリアルで貴重です。
ただ、頻度はそれほど多くありません。だからこそ、その機会を活かすためにも、家での練習が重要だと感じています。
4. 小学校時代のエピソード 〜お友だちに頼れた我が子のすごさ〜
小学校のころ、お友だちと一緒にお菓子を買いに行くことがたまにありました。その時に我が子がとっていた行動が、今でも印象に残っています。
自分から友だちに「払うのを手伝って」とお願いしていたのです。 ほぼ毎回!
最初は「一人でできなかった」とネガティブに見てしまいそうですが、よく考えるとこれはすごいことです。
- 自分が苦手なことをちゃんと理解している
- 助けを求める相手を選んで、自分からSOSを出せた
- 友だちとの関係を上手に使えた
これは**「助けを求めるスキル」**であり、社会で生きていく上でとても大切な力です。これからもこのSOSを出せる強さは大事にしてあげたい。でも同時に、自分でもある程度できるという自信も育てていきたい、そう思っています。
5. 家での練習に使っているアイテム紹介
「お金セットミニドリルつき(株式会社シルバーバック)」
現在、家での練習に使っているのがこのアイテムです。
本物そっくりのお金のセットと、支払い練習ができるミニドリルがついています。実際に手で触りながらやり取りを練習できるので、「本物に近い感覚」で取り組めるのが気に入っています。
ネットでは売り切れ中が多く・・・私は、大きい本屋さんで探して購入しました。

どんな場面を想定して使っているか
ただ「いくら出せばいい?」という問題を解くだけでなく、実際の買い物場面を想定しながら使っています。
- コンビニやスーパーなどで買い物する場面(自分の後ろに他のお客さんがいるバージョンもあり)
- 自動販売機で飲み物を買う場面
- お祭りで食べ物を買う場面
- 大好きなシールを買う場面
「こういうときどうする?」と会話しながら一緒に練習することで、実生活に結びついた理解が深まると感じています。
中学1年生の今だからこそ
我が子は今、中学1年生。今までも練習はしていましたが、いまいち理解は追いついてないように感じていました。しかし、最近では成長している様子。
少しずつ**「自分でできることを増やしていく」**大切な時期だと思っています。焦らず、でも止まらず。このアイテムを使って、コツコツ続けていきたいと思っています。
6. 現金はこれからなくなるの?障がいのある人の視点で考える
キャッシュレス化が進む社会の現実
確かに、世の中のキャッシュレス化は年々加速しています。お店によってはほぼ現金不可というところも増えてきました。将来的には、もっとキャッシュレスが当たり前の社会になっているかもしれません。
それでも現金が必要な場面はある
でも、現金が完全になくなることは、少なくとも近い将来にはないと思っています。
- 自動販売機(キャッシュレス対応の物も増えている)
- お祭りや地域のイベント
- 小さな個人店
- 災害時の緊急場面
こういった場面では、現金のやり取りができることが今でも重要です。
将来の自立に向けて今できること
そして何より、現金を扱う練習は「お金の価値を体で覚える」練習でもあります。キャッシュレスに移行するにしても、「お金とは何か」「いくら使ったか」という感覚は、現金の経験から育つものだと私は思っています。
まず現金をしっかり理解してから、将来的にキャッシュレスへのステップアップを考えていく。それが我が子にとっての自然な順番かな、と感じています。
7. まとめ 〜ゴールは決めすぎず、続けることが大事〜
正直、「どこまでできるようになってほしいか」という最終目標は、まだはっきり決めていません。
それでいいと思っています。
子どもの成長はゆっくりで、でも確実に積み重なっていきます。今日できなかったことが、半年後にはできるようになっていることだってある。
大事なのはやめないこと。
放課後デイでの買い物体験、家でのドリル練習、そして日常の小さな「自分でやってみる」場面の積み重ね。それが、我が子の将来の選択肢を少しずつ広げていくと信じています。
同じように悩んでいるお父さん・お母さんに、この記事が少しでも参考になれば嬉しいです。

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